2016年6月13日月曜日

Kangaroo Islandー南オーストラリアの自然

 日の出前のアデレードからフルリオ半島(Fleurieu Peninsula)を南下すること3時間。この半島はワインの産地としても有名です。
柵の中央部。目を凝らさないと見えませんが。
丘陵地に拓かれた牧場の外を野生のカンガルーが飛び跳ねる光景も目にします。
バスはカンガルー島へのフェリーが出るケープ・ジェービスに向かいます。
カンガルー島はオーストラリアで3番目に大きな島。人口4,400 人(2011年),東西150km,南北は最大57km,4,400平方キロ(東京都の約2倍)の面積をもち,約3分の1を自然保護地域が占め貴重な生態系が残されています。
フェリーはバックステアズ水路(13.5km)を45分ほどで渡り,島の玄関口にあたるペネショウに接岸します。海岸は大きく褶曲した岩肌が波に洗われています。
ペネショウからの最初の目的地はエミュー・リッジのユーカリ精油所で,工場として残っているのはここだけだそうです。案内されたのはお土産販売所でした。
ユーカリ油の説明を聞きながら,色々なポスターを見回しました。
カンガルー島の8種類の有袋類のうちKI(Kangaroo Island) タマーMacropus eugenii とKIカンガルーMacropus fuliginosus が紹介されていました。この2種はカンガルー島では合法的に間引きされているようです。ガイドブックによればTammer は南オーストラリア本土では絶滅しています。
大きな毛皮の傍にネコによる野生動物の被害が記されていました。
1頭の野生化したネコ(feral cat)胃の中から出てきたのは島固有のトカゲを含む35匹以上の動物でした。
オーストラリア全体では野生ネコの推定は1200万頭で1億頭の野生動物が被害にあい,加えて300万頭のペットネコによって2,500万頭の野生動物が被害に遭っていると記しています。ネコの駆除については大きな社会問題になっています。
**************
次にSeal Beyシール・ベイを目指します。Sealはアシカやアザラシのことです。
オーストラリア・アザラシAustralian sea lion
シール・ベイはオーストラリア・アザラシ
Australian sea lion  Neophoca cinerea アザラシ科
の繁殖地です。
オーストラリア・アザラシは19世紀にほぼ捕り尽くされ,絶滅危惧種になっています。
現在地球上に生息するのは14,700頭,ここはオーストラリア第3の繁殖地です。
見学者は熟練したガイド(レンジャー)の案内で一団となって行動します。
10m以内に近づくことはできません。
子供のオーストラリア・アシカ。アシカの特徴である小さな耳が見えます。
アシカは前脚で体を支え,陸上も移動します。
通路の近くにいる時は移動するのを待つか,ガイドが迂回路を設定します。
350kgに達する雄の成獣でも陸上を素早く動きます。
ビジター・センター内には全身骨格に加えて毛皮や頭蓋骨,各種データが展示されています。この近くで昼食をとりました。
次に向かったのはハドソン湾保護地区(Hadson Bay Sanctuary)です。
ここではカンガルーとコアラが観察できます。
のどかにくつろぐカンガルー(KI Kangaroo )。
しかし,カメラやスマートホンを持った一団が迫ってくるのは,カンガルーにとってはストレスでしょう。
Koala Walk と呼ばれるユーカリ並木を歩いてコアラを探します。
コアラがどこにいるかわかりますか。
ユーカリの樹冠に近いところまで登っています。
活発なコアラは思ったよりも敏捷に枝を移動していました。
コアラの糞はさらさらと壊れ,ユーカリ油の匂いがしました。
*********
 カンガルー島のコアラの先祖は,開発と毛皮の取引によって激減した南オーストラリア州の個体数を回復するために隣のヴィクトリア州から1923年にフリンダーズ・チェイス国立公園に移入された個体です。当初は18頭の成獣と数頭の幼獣でしたが,島の環境は順調な個体数の増加をもたらしました。そして,島の生態系の維持のための個体数のコントロールが大きな課題となってきました。


0 件のコメント:

コメントを投稿