2016年2月29日月曜日

道ばたのナス

 グランド沿いの塀ぎわに,小さな白い花を見かけます。ナスの花に似て,よく見ると小さなトマトのような丸い実がついています。
丸い葉も鋸歯(きょし:ギザギザ)のある葉もあります。
「イヌホウズキ」 Solanum nigrum
ナス科 ナス属。大昔に帰化した植物です。
5枚の花弁は先端がうっすらと紫色に染まり,中央に黄色の葯(やく)が伸び出してめしべを取り囲んでいます。つぼみの先端も紫色です。
解剖しました。丸い子房から長い花柱が伸び,細い毛が生えています。先端は丸い柱頭です。葯に続く花糸にも細かな毛が生えています。
葯の先端と丸い柱頭には花粉が。自家受精なのでしょうか。
丸い実は野外ではそれほど光沢はありません。
緑色の実の中に白い小さな斑点が散在します。黒い実は熟したものです。
断面には種子のきれいな配列が現れます(背景のスケールは1目盛り1mm)。
熟した実の種子は表面に編目模様が明瞭でした。
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実にはソラニンという有毒物質が含まれます。
ホウズキとはいっても食用にはならないようです。


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