2014年6月17日火曜日

梅雨の晴れ間に-ネジバナ-

ピンク色の小さな花が芝地の中に目立ってきました。
らせん状に花をつけた「ネジバナ」です。
ラン科 Spiranthes sinensis var. amoena
右巻きも左巻きもあります。色も濃いピンクから白まで。

花弁(花びら)3枚(赤→)とがくが3枚(黒→)がランの花の基本です。
花弁のうち唇弁は大きく,色や模様が違っています。

ネジバナの根は太く短く,側根や根毛が目立ちません。
拡大すると,根毛(表皮からの突起)はなく,細い糸状の菌糸がみられます。
「菌根菌」とよばれる菌類と共生した「菌根」というしくみで水分や養分の代謝をしていると考えられています。

洗って土を落としてみると,単純な細い大根のようです。
表面に菌糸が絡み付いていますが,多くはありません。
根の断端をみると,根毛が出ていないことがわかります。根自身からの吸収は弱いでしょう。
根の先端です。ここにも特別の構造はありません。
ネジバナの生活は菌との共生が条件になっているようです。
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ネジバナは園芸用としても栽培されています。
単独で植えることは難しく,菌根菌を介した他の植物との地中でのネットワークが必要なのだろうと考える研究者もいます。

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