2015年4月26日日曜日

2015年 第1回野外実習・千駄堀

 今年度の最初の実習は晴天,28名の参加で千駄堀を巡りました。
9:10,公園中央口で実習の日程やコース,注意事項の説明を受けて出発します。
最初の作業は「アリジゴク」を直接見ること。
かなりの巣があるにもかかわらず,採取は2頭。
千駄堀の地形を象徴する万貫田(公園奥)の湧水。
説明の後,楠瀬先生のガイドでクモの観察。
千駄堀の概要を把握するために「パークセンター」へ。
センターの係員から周辺の自然の説明を受け,
ミツバチやチョウをのぞく。
海老原先生の説明で木に付いている昆虫を観察。
目を凝らさないと分からない,「サザナミスズメガ」のみごとな擬態。
脱皮直後の鮮やかな朱色が目を引く,「ヨコヅナサシガメ」。
野鳥観察舎で様々な動物の標本を観察し説明を読む。
収穫のひとつは「カワセミ」。全員が確認。
1個体は肉眼でもはっきり見える距離で飛翔。
博物館で千駄堀の歴史を学ぶ。
縄文人の生活を精密に復元した模型。
貝塚からの出土遺物。
当時の自然環境と人々の生活が残されています。
新しい観察コースでの1回目となりました。
実習成果のポスターが楽しみです。
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松戸歯学部オリジナルの実習プログラムを一緒に考えましょう。



2015年4月20日月曜日

カラスは守る。

  校門横の高いケヤキ。
  枝の間に何かはさまったような影が見えます。
鳥の巣のようです。
カラスですね。頭がのぞいています。
針金のハンガーは今や巣材の定番です。
3階の窓から
昼過ぎには雨になりました。風も強まり,枝も揺れています。
4階の窓から
横なぐりの雨でも動こうとしません。
守るものがあるのでしょう。
(追加) 夕刻には猛烈な風雨に。黒い姿もかすんでいます。
それでも,このまま夜を迎えるのでしょう。

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カラスは繁殖期に入り,人間もカラスへの注意が必要です。
鳴き声の威嚇を無視していたら帽子を跳ね飛ばされたことがあります。
親鳥としては当然の行動です。
お互いのために,距離をとりましょう。



2015年4月2日木曜日

2015年度 開講式

 新入生の姿と声が春をもっと華やかにします。
サクラは満開。
クラブ紹介の出番を待つ先輩達。
木々を飛び回るツグミ。
もう少し暖かくなると,北へ帰ります。
ヒヨドリも甲高い声を上げて花に埋もれます。
目立ちませんが,ひょろりと伸びた茎に小さな淡いブルーの花。
5枚の花弁を持ち中央が黄色の小さな(2〜3mm)花で,
つぼみが渦巻きのように並んでいます。
サソリ型花序と呼ばれています。
キュウリグサ:Trigonotis peduncularis(ムラサキ科)
学名のtrigonotisは”三角の耳”の意味ですが,種の形に由来します。
これからの学びの道のり,
季節が変わるごとに成長を感じますように。

2015年3月18日水曜日

Harvard Museum of Natural History

 IADRの期間中にハーバード大学にある自然史博物館を訪問しました。
館内の4つの部門のうち動物学と地質学の教授だったルイ・アガシーが1859年に設立した「比較動物博物館:Museum of Comparative Zoology 」の見学が目的です。
雪の残る正面入口。
標本数は2000万を越えるといわれます。
進化に関するコーナーから始まります。
化石のコーナー。
大型海生爬虫類化石の説明をしてくれた学芸員と。
南米産の有蹄類化石。
Toxodonは謎めいた動物です。
現生動物標本室の天井のクジラ骨格。
様々な動物の剥製と骨格がならびます。
原始的な哺乳類の展示。
有袋類キタオポッサム(Didelphis verginiana)の骨格。
私達の発表(Monodelphis domestica)
とは別の種類で大型ですが,アメリカでは市街地で見られることも。
単孔類のカモノハシ(上)とハリモグラ(下)。
爬虫類から哺乳類の進化を顎の化石から説明する展示。
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創設者ルイ・アガシー(1807-73)は氷河期の発見でも有名で,
"Study nature, not books" という言葉を残しています。
しかし,ダーウィンの進化論には反対でした。

2015年3月17日火曜日

IADR・Boston

 3月10日から14日(日本着15日)まで,ボストン(USA)で開催された第93回国際歯科学研究学会(IADR:International Association for Dental Research)に参加しました。
街にはまだ雪が残り,風は冷たく感じます。
ボストン茶会事件(1773年)の発端となる集会がひらかれた,オールド・サウス教会。
学会会場のハインズ・コンベンション・センター(タワーの左下)。
オポッサムの唾液腺についての新しい知見を発表。
菅野岳志先生(口腔組織学:大学院生)と。
広いポスター会場は人であふれます。
海外の研究者からも質問が出ます。
会場の窓から眺める街並
アメリカ独立運動に関わる史跡や,
ハーバード大学,MIT(マサチューセッツ工科大学)等の大学が多くあります。



2015年2月20日金曜日

Nature Seminar No.10 -冬に生きる

 1〜3年次生の総合試験,4年次生はCBT・OSCEの発表とあわただしい一日が過ぎ,
今年初めてのセミナーが17:30から第7実習室でもたれました。
               2015年1月30日撮影
レポーターは海老原智康先生(歯科総合診療学)
4年次生3名を含む10名が聴き入りました。

構内で観察される昆虫たちから紹介されました。
上左:アカタテハ,上右:クサギカメムシ
下左:シブイロカヤキリ,下右:キバラモクメキリガ
学部周辺を加えると多彩な顔ぶれになることに驚きます。
主役は「フユシャク」と呼ばれる冬に特化したガの仲間。
ウスバフユシャクが紹介されました。

スライドの説明から特徴がわかります。
通常の昆虫の活動限界マイナス7℃を下回っても大丈夫。
冬を生活環の軸として生きるたくましさを感じさせます。
短期間に内容の深いレポートをありがとうございました。
生物準備室での歓談も盛り上がりました。


2015年2月9日月曜日

論述問題:2014年度後期

 生物学の試験には,1ヶ月前に提示された題目について時間内に書き上げる問題があります。ポスター制作とは違い,資料の持ち込みはできません。
今回は3題のうち共通が1題,選択が1題です。共通問題は当日発表されます。
授業でも取り上げたテーマですが,調べて分かってくるとなかなか楽しい?と思います。
共通問題:爬虫類から哺乳類への顎の変遷を図を用いて説明します。
選択したのは始祖鳥問題のようです。
こちらはトリボスフェニック型臼歯を選択したようです。
準備してきた解答を頭から絞り出すように答案用紙に向かいます。
40分間があっという間に過ぎたのではないでしょうか。