2013年11月9日土曜日

遺跡と野外実習

 千駄堀の野外実習では縄文時代の竪穴式住居を見学します。
この付近では縄文時代最古の出来山(できやま)遺跡が発掘されており,その後,旧石器時代(1万6000年前まで)の遺物も含むことがわかっています。
 今月,松戸市立博物館で「発掘60年史」が開催されています。
 縄文中期の「中峠(なかびょう)遺跡」(4500年前)から出土した頭蓋骨(3Dプリンタによるレプリカ)が新潟大学から出展されていました。
松戸市の遺跡群(オレンジ色)。松戸駅の西側,本学部がある江戸川流域の地域は海でしたので遺跡はありません。
縄文前期(6000年前)幸田(こうで)貝塚(現在は消滅)の1970年頃の発掘写真。住居祉も多数(160ヶ所)ありました。

 旧石器時代の3万5000年前と推定される,松戸市最古の遺跡「関場遺跡」の石器。
千葉県最古の遺跡は3万8000年前の「草刈遺跡」(千葉県市原市)とされているので,これはかなり古いものです。
          
 石器の材料は長野県(麦草峠,冷山)や栃木県(高原山)などの黒曜石が使われていました。人,物,文化の交流があったと考えられます。
 人間の活動の変化と共に生物との多様なかかわり合いが生まれてきます。野外実習に遺跡の見学が含まれる理由でもあります。



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