2015年7月14日火曜日

松戸歯学部植物誌1-Nature Seminar No.11

 植物をテーマにするのは初めてです。レポーターを探したのですが見当たらず,私が務めることになりました。
緑の点線で囲んだ分類群に沿って,ブログで紹介した中から10種類を選びました。
原核生物:イシクラゲ(ランソウ類ネンジュモ科)ー地球史での役割。
菌類:サクラサルノコシカケ(担子菌類サルノコシカケ科)ー胞子の産生。
地衣類:ウメノキゴケ(ウメノキゴケ科),ツブダイダイゴケ(ダイダイゴケ科)ー菌類と藻類の共生体。
コケ植物:ゼニゴケ(ゼニゴケ科),クチベニゴケ(ヒナノハイゴケ科)—有性生殖と無性生殖。
シダ植物:スギナ(トクサ科)—胞子体と配偶体。
被子植物:コニシキソウ(トウダイグサ科)—光合成,ネジバナ(ラン科)—菌根菌,クスノキ(クスノキ科)—寄生ダニ。
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猛暑続きのグランドは極限環境といえるでしょう。
黒いかさかさした海苔のようなものは「イシクラゲ」,紫の斑点がある葉は「コニシキソウ」です。
イシクラゲは寒天状のゲルに包まれた単細胞生物の群体ですが,乾燥した無代謝状態(クリプトビオシス)で雨を待ちます。水を得ることができれば大きく膨張して光合成機能を回復させます。仮死状態からの生還といえます。
コニシキソウは通常の光合成反応に二酸化炭素を濃縮・保持する機能を付け加えたC4植物です。
高温では気孔を閉じて水分の蒸発を防いでいると考えられます。
過酷といえば,このツブダイダイゴケも炎天下のコンクリート表面です。
地衣類は大気汚染などの環境指標にも使われているのですが,繊細さと強さの秘密は何でしょう。
クスノキの葉をカミソリで切断して寄生ダニ(フシダニ)を探す実習をしました。
かなりの頻度で見つかるのですが,不思議と今回は発見できませんでした。

植物は生きものとして意識されないほど「ありふれて」います。
だからこそ,地球環境の基盤となっているのでしょう。
学内の植物マニアから話を聞きたいと思います。
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ケヤキに根付いたネズミモチです。
鳥の糞に入っていた種が発芽したのでしょう。

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