2017年5月14日日曜日

「虫歯様」に会うー檜枝岐(ひのえまた)村

 ゴールデン・ウィーク明けの13・14日,福島県南会津郡に行ってきました。
南会津町から檜枝岐村へ向かう途中,伊南川の「屏風岩(びょうぶいわ)」に寄りました。
急流にそそり立つ白い岩肌に圧倒されます。
学部2年次に組織学でお世話になる非常勤講師(向かって右から:新美寿英先生,山本仁先生,平山勝憲先生)3人の先生にも大きさの比較になっていただきました。
檜枝岐村に入りました。「六地蔵」は秘境と呼ばれたこの地域の厳しい生活を物語っています。
村の2015年の人口は614人,村の約98%を林野が占め日本一人口密度の低い山村です。村役場の標高は939m,平均気温は7.7°C、平均降水量は1,600mm以上、最深積雪量は例年200cm前後で多い年は300cmを超えることもある豪雪地帯です。県内で唯一コメが作れない高冷地です。
かつてのメイン・ストリート沿いの町並みです。
電柱が見えますので1981年の只見川発電所完成以後の写真と思われます。
壁土がないために建物は板張りです。
通り沿いにはお墓が並びます。「星」「平野」「橘」の姓以外は見当たりません。
通りの一角に「虫歯様」と記された掲示板を見つけました。
お札を下げる木(右の高い木)を地元の方に教えていただきました。
今でも訪れる人は少なくないと聞きました。
 2016年1月の「檜枝岐村人口ビジョン」によると村には診療所(内科・小児科)が1つあり医師が1名,歯科医はいないとのことです。
「虫歯様」は現役なのです。
これは何だかわかりますか。
ジェラートですが。
トッピングは「ハコネサンショウウオ」(両生類)です。
貴重な地場産業であったサンショウウオ漁の保存を兼ねているとのこと。
生息環境の沢は大事に守られています。
カフェの二階は尾瀬の保護に尽力した植物学者・登山家「武田久吉」(1883-1972)の資料室になっています。緻密な調査ノートやカメラ,顕微鏡も展示されています。
尾瀬を代表する東北最高峰の「燧ケ岳」(ひうちがたけ:2,356m)は檜枝岐村にあります。
村の産業は尾瀬国立公園,温泉,檜枝岐歌舞伎を中心とした「観光業」の割合が突出しています。(林業が少ないことが意外です)
公衆温泉「燧の湯」から雪の残る舟岐(ふなまた)川を望む。

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